弱虫

優しくなんか、ない。

涙が溢れてくる。たっていることが辛くなり、そのまましゃがみこんでしまう。

薄暗闇の街を照らす青白い街頭の光が、私の足元に黒い影をはっきりとつける。

優しくなんか、ない。

私は弱虫だ。

昔から知っていたはずなのに、再確認してしまうと、どうしてだか辛くなる。

もし、強くなれたら、優しくなれるのだろうか。あの人を助けられたのだろうか。

あの人を泣かせてしまった私は、優しくなんか、ないんだ。

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