5話
私は今日も帰り際に友達と遊びに行く事になった。
今日は最近できたクレープ屋に行くらしい。カラオケとかは苦手だからありがたい。
「てか最近まじでカップル増えたよな」
一緒にいた山下が言った。
確かに最近増えた気がする。
高校生になってもう二ヶ月程経っている。
入学したばかりの最初と比べると、みんな落ち着いてきて、恋愛をしだす人も多い。
イチャついてるカップルは羨ましく思う。
私もはやく楠也と…
「まぁあそこにいる明らかな陰キャカップルとか、見るに堪えないよなぁ〜」
山下はゲラゲラと笑いながらカップルを指さした。
指した方を見た瞬間驚きを隠せなかった。
「は……?」
肩をくっつけて寄り添いながら歩いてる男女。
それは楠也と空だった。
え…?
何くっついて歩いてんの?
なんで空が楠也に触れてんのよ!
なんでいつも楠也が笑う先に空がいるのよ!!
なんで?ナンデナンデナンデナンデ!!!
その時私から空へ対する憎しみが生まれた。
私には楠也だけいればいい。
他はどうでもいい。
「お、おいどうしたんだ?……ひぃ!」
私は山下を睨んだ。
なんで私の隣にいるのがあんたなのよ!
人をすぐバカにする優しさのかけらもないカッコつけ野郎。楠也と正反対じゃない。
イライラする。頭がおかしくなってくる。
絶対に楠也はあげない。
楠也は私のだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます