第489話 目標としたいこと
「じゃあ、誰から話す?」
と僕が言うと謎の譲り合いが発生して結局みんなでじゃんけんして順番を決めてトップバッターはゆいちゃんになった。
「えっと、私の来年の目標は計画的にバイトしてきちんとお金貯めることです。はい…」
ゆいちゃんの来年の目標がガチすぎてみんな反応に困った。割と金欠気味なゆいちゃんを何回も見てきたからみんな、あ、うん。がんばって。みたいな反応しかできない。
「それで、来年したいことは…うーん。りょうくんのご実家に行きたい。春香ちゃんとまゆちゃんみたいに私もご両親に紹介して欲しいもん!あ、あと…えっと…できたら、私も、今住んでるアパートじゃなくてこっちで一緒に暮らしたい…かな……」
「来年、一緒に帰省しようね。できればゆいちゃんのご実家にも行きたいな」
「うん!是非来てよ!私もりょうくんと春香ちゃんとまゆちゃんのこと紹介したいもん」
帰省のことは絶対に叶えてあげるとして、このアパートで一緒に暮らすことはきちんと計画を立てないとな。と思いながらゆいちゃんの話を聞いて、次はまゆの来年の目標としたいことを聞く番だ。
「まゆの来年の目標は…自分のことまゆって呼ぶのやめるようにすること…かな」
「やめないで!」
まゆの目標を聞いて全力でやめるように懇願した。いや、だってまゆがまゆのことまゆって呼ぶのめちゃくちゃかわいくて大好きなんだもん。やめて欲しくない。
「えー、でも、子どもっぽくて変じゃない?」
「変じゃないよ。めちゃくちゃかわいいから、ずっと一人称まゆでいて!」
「うーん。わかった。りょうちゃんがそう言ってくれるならまゆはこれからもまゆのことまゆって呼ぶよ」
笑顔でそう言ってくれるまゆを見てめちゃくちゃ安心する。
「ねー、りょうくん。私が私のことゆいって呼んだらかわいい?」
ゆいちゃんにそう聞かれて少し考えてみる。
「うーん。ゆいちゃんとか春香は私のままの方がいいかな…ずっとそうだったからいきなり変えられるとちょっと慣れない感じするし」
「そっかーもっとかわいいって言ってもらいたかったのに」
「ゆいちゃんは今のままで十分かわいいよ。春香もね」
ゆいちゃんの頭を撫でながら言うとゆいちゃんも春香も照れながらありがと。と言ってくれる。ゆいちゃんと春香の笑顔もめちゃくちゃかわいい。
「まゆが来年したいことは…うーん。なんだろ。したいこと多すぎて決め切れないなぁ…」
「じゃあ、来年はまゆがしたいこといっぱいしようね」
話を戻してまゆが来年したいことを考えるとしたいことがいっぱいあると言ってくれた。できれば、全部して、それを思い出として残すことができたら、きっと来年も最高の一年になるだろうな。と思う。
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