軟弱ロック

くら

1

 まるで身投げだ。

 カモメの鳴く声、潮の香り、波の音。

 少しだけ冷たい風が肌をなでる。

 晴れ渡った空は清々しくて嫌味で、岩肌の下にある僕の死体は、波にさらわれながら、僕を咎めるように太陽光をチラチラと反射してきた。

 大きな後悔の波が僕を飲み込んで、僕は海の底に消えていった。

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