『4』犯人は現場に戻る

私はテーブルを調べた。


プリンを食べたということは、容器を開けて、さらに出して、スプーンを出して食べたはずだ。何かしらの痕跡が残っているかもしれない。



しかし、テーブルの上は片付いていた。

ママは綺麗好きだから、きちんと片付けてから買い物に行ったみたい。


スプーンも皿もシンクにはなかった。片付けられている。

証拠なんてどこにも残っていなかった。


と、2階から兄ちゃんが降りてきた。

私は兄ちゃんに問い詰める。

「兄ちゃん、私のプリン、食べてないよね?」


兄ちゃんはぶっきらぼうに答える。

「あ? あのでっかく『アユミの』って書いてあったプリンか? 食べるわけねーだろ。食べたかったら自分でもっとおいしいプリン買うよ俺は」


朝ごはんも食べないで出かけたから、冷蔵庫は見てないとのこと。

「ゴミ箱見てみろよ。誰かが食べたのなら、ゴミが出てるはずだろ?」



・キッチンのゴミ箱を見てみる――――『2』へ


・リビングのゴミ箱を見てみる――――『5』へ


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