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  • さよならの7段目への応援コメント

    人の死の話でありながら、胸に穏やかな陽光が射すような読後感でした。

    おじいさんの視点。残されたものの視点。食い違う思いに切なくなり、それでも、何故かとても爽やかで清々しい。
    第二章のコミカルなやりとりの後に、三章のお葬式の場面。一章ではどこかおじいさんの死を予感していたのに、二章で忘れてしまっていました。そして、三章で、ああやはり、と腑に落ちたといいますか、自然な形でおじいさんの死を受け入れることができました。
    第四章で明かされる、おじいさんの小説が何故読めなかったか。もしや、おじいさんの友人が感想をくれなかった理由はここだったとしたら。普通だったらあまりに残酷で打ちひしがれるような内容です。ですが、章のタイトルにあったように拍子抜けという言葉がふさわしい読み口でした。
    おじいさんが一生をかけたもの。中身は分からずとも価値がある。言葉にすると綺麗ごとになりそうなので、あえて、具体的なことは書きませんが、救われた気がしました。

    今回も長くなってしまって申し訳ありません。素敵な物語をありがとうございました。