6話 これが小姑!?

「兄さん!これは一体どういうことですか!?私にもわかるように説明してください!」

「とりあえず一旦落ち着こうな、かえで

「そうですよ、妹ちゃん」

「綾香さんは黙ってて!」

「ひぃん」

 ダメだ、ヒキニートのメンタルでは、現役JKで風紀委員長の妹には勝てない。


 事の発端はこうだ。以前、お盆休みを利用して実家へと帰省した。偶然、楓は出掛けていたので、綾香と出会うことはなく、その後しばらくして、両親がふと、が彼女と同棲していると話したという。

 そして今に至る。


「とにかく!兄さんにヒキニートを養わせるなんてまね、絶対にさせません!」

「確かにそこだけ取り上げたら、妙かもしれないが、一応恋人関係なんたぞ?」

「当たり前です。犬猫のようにホイホイ女の人を飼われては、とっくに絶縁しています!」

「お、おう……」

 近頃、綾香に癒させれていた事もあって、久々のこの剣幕には、圧倒される。


「今日は私が花嫁修業を教授して差し上げます、いいですね?」

「は、はぃ…」

 楓ってこんなキャラだったかな……?


 その後しばらく、綾香の泣き言が止むことはなかった。頑張れよ……


「やっとできたぁ」

 へとへとになった綾香が差し出したのは、麻婆豆腐。なかなか美味しそうだ。

「いただきます」

「ど、どうかな……?」

「うん、おいしいよ!よく頑張ったな!」

「やったー!」

 楓もどことなく誇らしげだ。麻婆豆腐をわざわざチョイスした理由は不明だが、綾香の嫁力もアップしたし、メニューは増えたし、良いこと尽くしだ!

 ちょっぴり辛そうに食べる綾香を見て、食べる麻婆豆腐の美味しさよ(詠嘆)

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