パソコンもどき作成
よーし、名づけてパソコンもどきの作成を頑張っちゃうぞー。なんだか、わくわくしてきた。
まずは、キーボード代わりになりそうなものと、液晶代わりになりそうなアイテム探しからだよね。
液晶画面の代わりになりそうなものは、既に見つけてる。
「こういうのはやっぱり雰囲気が大事でしょ」
「羊皮紙……ですね」
私が取り出したのは、長めの羊皮紙。大きさで行けば、横にすると普段、仕事場で使っているパソコンとほぼ同じくらいの大きさがある。
これを、液晶画面の代わりとして使う。イメージとしては、この羊皮紙の上に、文字が浮かび上がるようなイメージかな。
問題はキーボード。キーボードってあの、いかにも打ってます、仕事してますみたいな感じがでる音が好きなんだけど。
でも今は、そんなことは言ってられない。あくまでどのボタンがどの文字を入力するっていう役割が一つ一つ決められていれば、それでいい。そしてボタンの配置を、普段使っているパソコンのキーボードとまったく同じにする。それだけで、あとは文字が打てるから問題はないよね。
ただ、問題は……。
「キーボードにどれだけの数のボタンがあって、どこにどんな文字を入力できるボタンがあったか、全然覚えてない……」
私はいわゆる、『ブラインドタッチ』で文字を打っている。これは、キーボードを見なくても、感覚でこの文字を打つにはこのボタンというのを認識しているってこと。
でもブラインドタッチができようができまいが、さすがに一つ一つのボタンがどこにあるかを鮮明に記憶している人は、少ないとは思うけどね。
「こうなったら……」
困ったときの、シュウさん頼みだ。シュウさんにメールを送る。
『シュウさんへ。すみませんが、キーボードの写真を送って頂けないでしょうか』
送ってしまってから、少し後悔する。理由も告げずに、お願いだけするのはどうなのだろう。ちゃんと理由も説明すべきだったかな。
そんなことを考えていると、間髪入れずに返信があったことを告げる通知音が鳴る。
『自分の職場のパソコンのキーボードの写真だが、これでよいのだろうか』
写真は、二台のパソコンの全体像が写っている写真と、各パソコンのキーボードを正面から撮った画像だった。さすがシュウさん、仕事が速い。
『ありがとうございます。なんとかなりそうです』
写真をもとに、キーボードもどきを作成する準備が整った。あとは、何でキーボードもどきを作るかだ。
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