アリス・モーフィー?
おいおいホームズ、「這う男」事件のことを忘れたのか?
プレスベリー教授の婚約者だよ。彼女と教授とは、だいぶ年の差があったね。
え? 私と妻の年齢の差だって? いいじゃないか、そういうことは。
【ネタばらしコラム】
!注意!
この先、「這う男」の内容に言及します。未読のかたはご注意ください。
年齢差のあるカップルに対して、とかく外野はうるさいもの。
相手の肉体的な衰えに共感できるということに関していえば、まぁ年齢が近いほうがいいことのほうが多いのかもしれないなぁ、などと思います。
けっこうセンシティブな問題なので、迂闊に発言して、傷つく人が出ても困りますので、このへんにしておきますが。
ファンの間でも異色作とかトンデモとかいわれる「這う男」ですが、やいのやいの騒がれる大きな理由は「猿を使った若返りの薬の副作用でプレスベリー教授が猿化してしまった」という部分でしょう。
「おいおい、コナン・ドイル、それじゃミステリじゃなくてSFだろ」というツッコミがありそうですが、よく考えるとドイルは根っからのミステリ好きがこうじて作家になったファンライターではないのです。むしろ、指向していたのは歴史ものやSF、冒険活劇といった非ミステリジャンル。「這う男」は案外、作者の本質が出ているホームズものなのかもしれません。
ちょっと、これも書くかどうか迷ったのですが、プレスベリー教授の若返りたい動機が「若い婚約者」にあるというのも、ざわつきを大きくしている要因でしょう、おそらくは。
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