第15話 親とはいいものですなぁ。
半年以上振りに帰省しております。
我が実家は全国で最も魅力がない県ランキングで毎年最下位を取るあそこです。
で、でもすごくいいところなんだからね!
と、お国自慢を書きたいわけではない。
仕事が落ち着き、何故か三連休を貰ったのだ。
俺は久しぶりに実家に顔を出すことにした。
骨折日記でも書いたが、お父さんことパパンはガンの手術後を無事に終え、今は元気に過ごしている。
良かったよー。
昼前に実家に着き、久しぶりにママンの手料理を食べていたら……
「あんた、せっかくお父さんに会ったんだから何か話しなさいよ!」
と怒られてしまった。そういえばパパンとはあまり話してなかったなぁ。むしろ無言だったかもしれん。
しかしだな! 男同士、無駄に話す必要はないのだ! お互いB型だし、何考えてるか察してるよねー、パパン?
そんな俺達を見てママンは苦笑いするだけであった。
しかし、反省しないとな。
もっと話しておかないといけないかもしれない。
事実、父も母も今は元気だが大病を患っている。
もし……
いつなんどき……
それがあってもおかしくないのだ。
だから伝えておかなければ。でも直接言うのは照れ臭い。
というわけで文章で残す。
お父さん、俺はあなたを尊敬しています。
マイペースで、仕事が大好きで。
何の文句も言わず俺達をここまで育ててくれました。
俺はあなたの背中を見て育ちました。
だから自分の子供にも俺にしてくれたように伸び伸びと育てていこうと思います。
お母さん、俺はあなたを尊敬しています。
マザコンと呼ばれようとも構わない。
女性としての理想でした。
いつも俺達を愛で包んでくれました。
二人のおかげで今の俺がいます。
育ててくれた恩……と言ったら二人は怒るかもしれませんが、敢えてその言葉を。
その恩を返すためには必死になって生きること。そして子供に愛を以て育てること。
大丈夫です。娘はおっちょこちょいだけど、優しい子です。
あなた達の良いところを受け継いでいます。
彼女が一人で生きていけるよう、しっかり育てることで恩返しが出来ると思います。
やっぱりこんなこと、面と向かって言えんわ。
さて、寝るか!
また遊びにきますからね!
追記。百まで元気でいて下さい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます