第4話陰キャオタクの俺がなぜか美少女に弁当つくってもらったんだが!?

ヤバイ、そういや学校一の美少女と登校してたんだ。マジでなんで夜桜さんは俺に構うんだ。みんなにどう説明したら...


「みんな、おはよー」


真奈は、この非常事態に気づいていないのか何事もないかの様に挨拶をする。


「お、おはよう真奈ちゃん、、」


真奈は、自分の席へと歩いていく。それに伴ってみんなも若干戸惑いつつも視線を元に戻す。自分も、男子らに睨まれつつも自分の席へと歩いていく。


それから特になにもなく、午前中の授業は終わった。意外にも特に喋りかけてくる奴などはいなかった。


ついに時は来た。学校一の美少女と、学校一の陰キャ男子のお弁当タイムが!


真奈がお弁当を持って俺の席へと近づいてくる。もちろんギャラリーも沢山だ。


「七瀬君、お弁当食べよっか!」


そう笑顔で言ってくる。いや、そんなことよりギャラリーの多さに気づいてくくれ...これは、テレビか何かなのかと疑いたくなる。


この状況が耐えられない俺は、無言で真奈の腕をつかんで、走り出した。


「ちょ、ちょっと七瀬君?」


真奈が何事かと目を丸くする。それからクラスから祝福や怒りなどの言葉が飛んでくる。そんなこと言われても。


校舎を飛び出して、グラウンドに出る。グラウンドにあるベンチで食べることにした。


「ハァー、ハァー」


真奈の荒い息が聞こえてくる。走りすぎたせいか真奈はしゃがんだまま乱れた呼吸を整えている。


「ご、ごめん。ギャラリーが多くて、耐えれそうになかったから。ほんとにごめん」


「良いの私、こういったの慣れてるから七瀬君の事考えてなかった私こそごめんね」


「あ、真奈を責めてる訳じゃないから」


なんて優しいんだ。それに慣れてるってさすが学校一。


「そう、なら良かった。じゃあー食べよっか!」


「うん」


色々あったが弁当の時間だ。


ベンチに座り、真奈は弁当を開ける。しまった。ベンチはベンチで距離が近いんだった。


弁当の中身はホットサンドだった。パンの中には、卵、ハム、野菜、それにチーズが入っていた。あとはおかずにウィンナーやトマトなどどれも美味しそうだった。俺は、米とかよりもパン系の弁当が好きだったので良かった。


「ごめんね、私そんなに料理得意じゃないからこんなものになったけど」


「いや、俺パン好きだしホットサンドは食べたことなかったから嬉しい」


「ほんとに!?パンより米の方が好きだったらどうしようって思ってた」


俺はサンドを手に取り食べる。とても美味しかった。


「お!、物凄く美味しいなこれ」


「本当?嬉しい!」


「俺、弁当っていうからご飯に唐揚げとかかなって思ってだけどこれは予想外だった」


「そっちの方が良かった?」


「いや、こっちの方が良いかな美味しいし」


真奈もサンドを食べる。食べる姿も可愛い。


真奈が下を向いて喋りかけてくる。


「あの、七瀬君、今度一緒に出かけない?」


「え?」


「嫌だったら良いんだけど、ダメかな?」


ダメかなの使い方をマスターしているなこれは。


「別にいいけど、、、っていうか高校生なってから誰かと遊ぶことなんてなかったからよかったかも」


「いつ行く?」


「俺1年中暇だから、いつでもいいけど」


「じゃあ、今週の土曜日なんかどう?」


ちなみに今日は木曜日だ。


「良いよ」


「なら決まりだね!」


お弁当タイムも終わり、教室へと戻っていく。あぁ、ちゃんとしたこと言えなかったな、、本当に美味しかったんだけど。

それにデートの約束しちゃったんだが!?今までリア充爆発しろなんて言ってたけど...


「ちょっと待てよ、どこいくんだ?」


「あーどうしよっか?」


「え、決めてなかったのか?」


「うん、誘うので精一杯で行き先なんて考えてなかった」


「なら、行き先決まったら連絡するね!」


「お、おう」


そこはかとなく不安になるんだが。

まぁー、良い何にしろ始めてのデートだ。



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