第14話 実は大好き

みやこ「アクアパッツアァは魚は何でもよかったはず。大きな魚は火を通すのに苦労するから、オーブンとか使うといいね。まずは鯛とか、鯵とか、そこら辺の小さい魚から始めるべきかな。


 内臓を取って、鱗もとっちゃうよ。内臓を取るときはお腹を包丁で開けてそこから、あとはエラのところからハサミでばつばつ切って取っちゃおう。このときに形が崩れないように気を付けて。で、鱗は舌触りがよくないから念入りに。ああ、ヒレとかもここで取っちゃおう。

 

 さて、ここで隠し包丁じゃないけど、切れ込みを入れていこう。そうすることでのちのちのオリーブオイルとかが染みやすくなるんだ。お腹の中には塩をまぶしておこう。素材そのもののうまみを活かすために、調味料は最低限でいくよ。私未成年だから白ワインも使わない。

 

 まあ、加熱すればアルコール飛んじゃうんだけど、そもそも手に入らないから却下。お好みで料理酒使ってもいいけど、だったらその分いいオリーブオイルを買った方がいいよ。あと貝類ね。アサリが王道かな? 


 さて、下準備ができたところで焼いていこう。片面ずつ、じっくりオリーブオイルで焼いていくよ。このとき焦っちゃだめだね。焦げやすいフライパンならオリーブオイルは多めに。私は皮面がかりっとした方が好きだからじっくり焼くけど、ここは好み。というより料理は異性と一緒。結局は好みだよ。だからあんまり気にしないでね。


 お、そろそろひっくり返そうか。すると匂いがいいね。香ばしさが上がってくる。さてさて、そしたら水を入れるよ。できればお湯がいいけど、上温水でもいいや。魚に当たらないように浸る程度。さて、煮詰めていくよ。


 ふつふつと水がしてきたらアサリを入れる。入れすぎ注意ね。あとはアサリが降参って感じで貝をあけるまでソースを魚の上にかけ続けるよ。これで身がふっくら仕上がるんだ。蒸してもいいよ。その場合はお酒をいれるべきかな、やっぱり。


 さて、アサリもあいたら、あとは仕上げ。トマトを入れるよ。プチトマトでもおっけーだし、普通のトマトを切って入れてもいい。ただ、気を付けて欲しいのは水っぽいことと、煮崩れしちゃうこと。だから完成の直前に入れるか、ある程度固めのものをいれるのどちらかだね。さて、オリーブオイルを適度に足して、パセリでも散らせば完成!」



しらいし「文句なくうまい。結婚して欲しい」

おきの「素材の味って感じで、びっくり。安っぽくない味」

あまみ「魚好きにはたまらない、え、おいしい」


みやこ「アクアパッツアァは郷土料理だから、イタリア料理店ごとに違うんだ。だからいろんなお店で食べてみてね! 作るのも簡単だし、しかもお洒落! そっと作ればびっくりされること間違いなし! ぜひやってみて!」






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