VRMMO RPGで記憶を取り戻す為にレアジョブ【合成士】で冒険する
語黎蒼
第1章【覚醒編】
第1話 死んだも同然
学校の帰り道。何故今日に限って先生から頼まれごとをしてくるんだと、腹を立てながら帰り道を走る。今日は通販で予約していた新作のゲーム【New Equip Adventure World】が夕方に家に届くため、早く家に帰らないと受け取り損しまう。
最近までハマっていた前作の【Equip Adventure World】のラスボスを倒してしまってから虚無感に襲われていた、そこに続編の【Ner Equip Adventure World】発売が決まり本当に『おかえりなさい』と心の中で叫んだ。プレイする時も『おかえりなさい』と言ってからプレイしよう。
「あと3日行けば春休み!ゲームしまくるぞ〜!」
ルンルン気分で走る。ニヤニヤしながら走っているせいで、周りから見たらランナーズハイかなと思うんじゃないだろうか。
昔からゲームが大好きで、ゲームこそ我が人生でありゲームがあるから今日も頑張って生きていけると言っても過言ではない。
前作の【Equip Adventure World】やっていた時は、マリアがしつこく俺のキャラを使わせてくれって煩かったな。
俺のキャラは本当に最高にカッコ良いし使わせて欲しい気持ちも分かるが、マリアのゲームの腕前で俺のキャラを使うと無敵になる気がするから俺的には絶対貸したくない。今回もしつこく言ってくる気がするし、どうやって断ろうか走りながら頭の中で色々と考える。
赤信号で止められ、青になるのを待っている間に体力を回復させながら残り距離を本気で走っていこうと覚悟を決め、現時刻を確認するため腕時計を見る。腕時計を確認しようと下に目を向けると幼児が丸いオモチャが転がっていくのを追いかけ道に飛び出していく、右を見れば車が来ている。今まで考えていたことなど全て忘れ無我夢中で幼児を追いかける。抱きかかえ、後ろにいる何か叫んでいる母親らしき人に放り投げる。上手く母親の胸にキャッチされるのを確認すると同時に乗用車に轢かれ吹き飛ばされる。地面に体が叩きつけられ頭に激痛が走り気を失う。
俺という人間はこの日死んだも同然になった。
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