色褪せたスローガン

 うちの学校には、職員研修室っていう職員室の横に小さな生徒出入り禁止の一室があるんです。その一室の扉が開かれていることはよくあるんですけど中をあまり覗いたことはなかったので、用事のある先生の手が空くまで中を見ていたら壁に色褪せたスローガンが掲げられていたのを見つけました。

 そのスローガンは「年中夢求」というものでした。しかしそのスローガンのなんと夢のない事でしょう。

 多くの社会人たちが仕事にすべてをかけていた頃っていうんですかね。私からするとまさしく年中無休で残業ばかりの頃という、そんな古臭さを感じました。


 まあ、うちの学校に百年ぐらいの歴史があるせいか、私にはこのスローガンが学校の歩んできた歴史の一つのように思えて、哀愁みたいなものを感じずにはいられませんでした。


 まあ、それだけの話でございます。はい。

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