第3章 4話 偶然、だよね?

ふぅ、南さんの家に迎えに行くか…


「それじゃあ行ってくる」

「はーい。気をつけてね、にぃに」

「ん、分かった」



「あ、雨か…」

6月だから当たり前か…

こんな中、学校行くのも辛いな…

まずは勇気を出して南さんの家にっと…


…「い、泉君?」

そこには聞きを覚えがある声…

「泉君も私の事、迎えに行こうとしてくれたの?」

「そうだよ。でも偶然だね」

……

「うん!これもなにかの運命かもね?」

雨の中でも分かる満面の笑みでそう言った


    ◇     ◇     ◇


2時間前…  南。


フフッ…フフッ

私が見つけた一番自然だし運命みたいな出会い方…

泉君の家の近くで待っている。


〜しばらく後〜


泉君遅いなぁ…

雨まで降ってきちゃったし…


でも好きな人のことを考えるとそんなこともどうでも良くなるくらい心が満たされる。


「知らぬが仏」って言うからね。


〜現在〜


「み、南さん大丈夫?

体も少し震えてるし…くしゃみまで…」


「だ、大丈夫!大丈夫!」

「そうなの?」


「でも、なにかあったらよろしくね?」


南さんが言った単純な一言。

でも僕は…

 

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