第106話 モナの強さは

 相変わらずソニアは寝相が悪い。今日の添い寝はミーコとリーナの番だった。ロリキャラ×3だ。まるで寝かしつけをするパパさんだなと一人でツッコミを入れていた。

 夜中に何度起こされたか。微妙にヤバイのもあったが。ミーコが寝ぼけてディープキスしていて苦しくて目覚めるとか、悪い気はしないがちゃんと起きてる時を希望する!


 そしてある時は鼻血を出していた。エロい事を考えてじゃなく、ソニアの蹴りが入ったからだ。まじで泣いた。痛かったんだよ。そして寝相を直す事を要求したい!何せ寝る時は腕枕させられた筈なんだから。


 夕食の後で宿の人に位置関係を聞くと普通の馬車でも後1日掛からずに国境だと。どうやら最初の街で聞いたのは足の遅いキャラバンのように大人数の移動での話だった。

 もう国境が目と鼻の先だ!皆俄然やる気が出る。


 朝はやはり早く目覚めモナとのデートじゃなく稽古だ。

 やればやるほど実力の違いを痛感する。

 建物の2階だとかのホールが使えない状況では(使えなくはないが建物の床が無くなり自分も危険になる)魔法か剣の腕が頼りだ。

 人はそれぞれ何かしらの役割がある。俺のそれは剣で切り結ぶのではないとは分かっているが、乱戦に巻き込まれたりを考えると等備えるに越した事はない。剣術もギフトで取れるのだがどうしても戦闘中に取得しないとやばい状況ではない限り取らないと決めていた。


 モナの操る剣は美しかった。口を開かなければ今は正に女神の見た目だ。

 ギフトで取得すればモナの腕前には達する事が出来るのだが、努力して得た剣術をギフトで上回るのはモナに対する冒涜と思ったのだ。

 ここまでの話しだと聡太のモナに対する絶賛なのだが、その想いが誤りだと気が付くのはまだ先だ。

 察しの良い方がそんな事だろうなと思うような内容だ。

 高々20歳位の小娘がS級それも剣の腕だけならSSS級と言われているのだ。細身の体で、男が好きなナイスバディだ。そう、モナは筋肉モリモリなゴリラ女じゃないのだ。普通にやっていてそんな強いわけがない。筋肉で力任せではない。勿論鍛えられていて無駄な肉はない。

 そう、彼女にはギフトがあるからなのだ。

 一般人でも1万人に一人とか10万人に一人とか噂されているそうだがギフト持ちがいるのだ。

 ギフト名 武輝姫 どんな武器でも輝く宝石の如く華麗に扱え、名人の域に容易に達する

 そんなチートギフトだった。勿論有るのだが女性限定だ。男の娘のになれってか?嫌だぞ。それはさておき剣限定で男が取れるギフトはある。初級から名人級までありz当然級が上がれば取得ポイントも上がる。初級だけは取ったほうが良いのかなと思う。何せ2ポイントだ。


 2つ名は性剣  見た目がビキニアーマーで美人でフェロモンムンムンだからだ。元々は気にしていなかったがエミリィが聡太に配慮し伝えていなかった。


 そんな訳で彼女は確かに努力はしたが、上達が異常に早くてそれはギフトの恩恵だったのだ。


 そうして朝食を食べて一路国境へ向かうのであるが、皆浮かれていた。そう、もう国境を超えたかの勢いだ。俺も皆の士気が高ければ良い位で注意しなかったのだが。

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