scene 8 音響監督レッスン2
駆け込み訴えの発表は順調に進んでいく。
「はい次14番目、北原さよりさん」
支倉音響監督に名を呼ばれ、美優の隣に座っていたさよりは、毅然とした声で「はい」と返事をして立ち上がると、レッスン室のセンターへと進み出ると、支倉音響監督に頭を下げた。
「ご無沙汰しております、よろしくお願いします」
「はい、北原さんもお久しぶりです」
さよりの挨拶にそう返事をした支倉音響監督は、彼女を見つめて続ける。
「で、あなたと、あなたが売りたい人の、人となりを教えてください」
「はい。わたしは、とある絵師様の絵に感銘を受けて、自分もこんな絵が描きたいとその人に師事をした絵描きの見習いです」
さよりは支倉音響監督にこう告げると、ふと、何か物憂げな表情を浮かべ始める。
「師は、最近作風を変えてしまいました。故に、それをよく思っていない勢力から狙われています。わたしも師の急激な作風の変化には戸惑い、何度も直訴しました。『命を大事にしてくれ』と。でも師は『これも表現だ』と、聞き入れてはくれません。あまつさえわたしに破門を言い渡してきました。……わたしは、愛する師がわたしの預かり知らないところで殺されるのは嫌だ。できるなら、わたしの手で――だけどわたしには師を殺める力のなければ覚悟もない。だからわたしは、旦那様に師を殺して欲しいと願いでます」
説明しながら、さよりが役に入り切っていくのがわかる。
16歳の少女が、みるみるうちに愛する人を殺めようと覚悟する女性へと変化を遂げていく。
支倉音響監督もその変化に一瞬、目を丸くしたが。
「……わかりました。では、その感じでお願いします。用意……」
と告げると、さよりはその場に正座をして頭を下げた。
そして一拍、手が打たれると、他のレッスン生よりも若干ゆっくり顔を上げる。
その表情は、激しい悲しみ。
「申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い! ……はい。厭な奴です。悪い人です。……あぁ、我慢ならない……! 生かして置けない!!」
わっと顔を手で覆った見習い絵描きは、はっと旦那様を見上げる。
「……はい、はい。落ちついて申し上げます。あの人を、生かして置いてはなりません。世の中の仇です。……はい、何もかも、すっかり、全部、申し上げます。私は、あの人の居所を知っています。すぐに御案内申します。ずたずたに切りさいなんで、殺して下さいっ」
悲痛な訴えはレッスン室いっぱいに響き、訴えとともに涙が床に落ちる。
「はい、ありがと」
支倉音響監督が声をかけると、さよりは涙を拭いながら顔を上げた。対して、支倉音響監督は納得したようにうんうんと頷いて、こう告げる。
「さっきと同じ設定でもう一回やってみてくれる? んでセリフの後に俺が何か一言言うから、アドリブで返してみて」
「は、はい」
さよりは返事をすると、また頭を下げて開始の一拍を待つ。
「用意……」
手が打たれ、また、ゆっくり目に上がる頭。
「申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い! ……はい。厭な奴です。悪い人です。……あぁ、我慢ならない……! 生かして置けない!!」
さっきよりも悲壮に、わっと顔を手で覆った見習い絵描きは、はっと旦那様を見上げる。
「……はい、はい。落ちついて申し上げます。あの人を、生かして置いてはなりません。世の中の仇です。……はい、何もかも、すっかり、全部、申し上げます。私は、あの人の居所を知っています。すぐに御案内申します。ずたずたに切りさいなんで、殺して下さいっ」
悲痛な訴えを聞いていた旦那様は、見習い絵描きを静かに見下ろしていたが。
「俺が殺していいのか? 本当にヤるぞ?」
自分が持っていたペンをナイフに見立て、見習い絵描きを見据えた。
ドスの効いた声。三白眼の目線。不誠実に緩んだ口元。
全てが、見習い絵描きとは真逆の男が、彼女の覚悟を試している。
さよりは支倉音響監督の迫力のある演技に、目を見開き喉を鳴らした。しかし、次の瞬間、その目線はしっかり彼を見据えた。そして、憂いを帯びた表情で、こう告げる。
「……わたしもその場へお連れください。そして師を殺めたその得物で……わたしもあの世へお送りください」
懇願する表情があまりにも儚く綺麗で。
多分、皆が、息を呑んだ。
が、支倉音響監督の手拍子一拍で現実へと戻る。
「はい、ありがとね。よくできてたよ」
手短に告げた支倉音響監督の雰囲気も、いつも通りのラフな印象に戻った。
さよりは立ち上がると、口元を綻ばせる。
「ありがとうございます」
ここでも本科土曜14自クラスの天才は、自分の実力を余すことなく発揮して、外部講師に強烈な印象を植え付けていった。
それは毎回レッスンがオーディションのように、最高のパフォーマンスをしていく。
美優はふと、レッスン初日のことを思い出した。
入所試験で基礎科を飛び級した彼女と、ジュニアから基礎科を飛び級したあたし。
同等だと思って思い上がっていた。
それなのに、いつの間にか彼女の背中は遠くなっていた。
所属審査で合格できるのは一人ではない。だけど、あたしがさよりを脅かす未来は想像できない。
あたしは、隣に座った彼女が、本当に自分よりも先に声優になった時、どう思うのだろう。
おめでとうって言える?
それとも……。
自分の隣に戻ってきた彼女を笑顔で迎えた美優の耳に、支倉音響監督の声が届く。
「15番目、早坂麗実さん」
名を呼ばれた早坂さんは、酒井講師の向こうから立ち上がると、ふわふわのツインテールを揺らしながらレッスン室のセンターに立った。
「よろしくお願いします」
美優やさよりには向けないアイドル声優のような笑顔を支倉音響監督に向けた早坂さんに、支倉音響監督も「よろしくお願いします」と答えて続ける。
「では、あなたのキャラの自己紹介と、売りたい相手の情報を教えてください」
すると早坂さんは、立てた人差し指を頬に当て、小首を傾げながら説明を始めた。
「はい、えっとぉ、わたし、大魔法使いをたくさん輩出してきた家の子で、魔女なんです。けど魔力が少なかったらしくって、師事していた魔法使いに無能の烙印を押されて破門されちゃったんです。で、師匠を付け狙ってた人物のところへ嘘ついて、先生を売っちゃおっかなってお願いしてます」
「へぇ、なるほどねぇ……アニメやラノベっぽいね」
早坂さんの説明を聞きながらメモを取っていた支倉音響監督が相槌を打つと、早坂さんは「はい」とツインテールを揺らした。
早坂さんは、このクラスでは成績が優秀な方。
多分、支倉音響監督も彼女の演技を見たら……。
そんな気持ちがよぎり、美優はふるふると頭を小刻みに振った。
支倉音響監督は、きっと公平に見てくれるはずだ。
あたしを贔屓してくれるなんて甘い考えは捨てろ。
そして、あたしはダメだなんて思うな!
そんな美優を傍に、支倉音響監督は「でははじめます」と告げると、皆の時と同じように両手を前に出した。
「用意……」
その声に反応して早坂さんがその場に跪いた。
レッスン室の静寂を破るのは、支倉音響監督の手拍子。
魔女は顔を上げる際に企み笑顔を浮かべていたけど、旦那様を意識すると懇願するような表情を彼に向けた。
「申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い! ……はい。厭な奴です。悪い人です。……あぁ、我慢ならない……! 生かして置けないっ!」
両方の手のひらで床を叩いた魔女は、旦那様の声を聞いてハッと顔を上げた。
「……はい、はい。落ちついて申し上げます。あの人を、生かして置いてはなりません。世の中の仇です。……はい、何もかも、すっかり、全部、申し上げます。私は、あの人の居所を知っています。すぐに御案内申します。ずたずたに切りさいなんで、殺して下さい!!」
魔女の悲痛なる叫びが、レッスン室に響く。
いつもはふわっとした口調で話す早坂さんの本息の叫びは、ギャップがあって惹きつけられる。
支倉音響監督は顎に手をあて手元の資料を眺めていたが、すぐに顔をあげた。
「ありがとう」
そう言うと、立ち上がった早坂さんを見て続ける。
「普通の声と演技の声が違うんだね。……良かったよ」
「ありがとうございますっ」
早坂さんのふんわりとした明るい声が部屋いっぱい跳ねた。
この後リテイクがあるのかと思いきや、支倉音響監督は手元の資料をペラリとめくって、
「最後、藍沢美優さん」
最後に残った美優の名を呼んだ。
「っはい」
美優が立ち上がると早坂さんは一瞬きょとんとした表情を見せた。けどすぐに元の場所へと戻っていく。
早坂さんはまだセンターにいる状態で呼ばれるなんて、思っても見なかった。
リテイクがなかったレッスン生は何人かいたから、早坂さんの演技に特段ダメ出しが必要なかったのかもしれない。
多分、皆、そんなものかと思ったに違いない。
大丈夫。
森永さんと擦り合わせをして設定にダメなところはないはず。
後はあたしがちゃんと演じるだけだ。
「用意――」
声の後すぐ手拍子一発。
美優はその音に反応して顔を上げた。
「申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い! ……はい。厭な奴です。悪い人です。……あぁ、我慢ならない……! 生かして置けない!!」
市民を踏み躙る悪党め。と、思い切り振り下ろした拳で床を叩く。叩きつけた小指側が痺れて痛い。けど、それ以上に拳が怒りで震えていることに自分でも驚いた。
旦那さまに「落ち着け」と声をかけられたていて顔を上げると、旦那様の顔を伺った。
なんの感情もなくただ自分を見下ろす瞳が、自分を値踏みしているのだと感じた。
わたしに、自分の力を貸すほどの価値があるのか、否か。
ならばもっとこの人の心を動かすようなことを伝えなければ。
「……はい、はい。落ちついて申し上げます。あの人を、生かして置いてはなりません。世の中の仇です。……はい、何もかも、すっかり、全部、申し上げます。私は、あの人の居所を知っています。すぐに御案内申します。ずたずたに切りさいなんで、殺して下さい!!」
あの人を殺すなら早い方がいい。
秘書は怒りに任せて、捲し立てたが、旦那さまは、秘書を一瞬前と変わらぬ目で見下ろしていた。
その先のセリフは、教えられていない。
自分の眉根に力が籠ったのがわかる。
旦那さま――いや、支倉音響監督は手を一つ打つと、普段通り少し気怠げな目線を美優に落とす。
「ありがと」
そう言うと、眉根に皺を寄せながら手元のメモに目を移した。
「藍沢さんはさ、正しい政治家を志す秘書なんだよね」
「……はい」
立ち上がった美優が不安げに答えると、支倉音響監督の目線だけがこちらを伺う。
「なら、もうちょっと義勇心出さないと説得力ないよ」
「っ……はい」
「それに、声が幼い。もう少し下の……腹から声出して」
と、手振りとともに自分の声を下げた。
ダメ出しだ。
最上さんもされていたけど、あれは演技に対してではない。
あたしだけ。
美優は自分の眉尻が下がるのを感じていた。
設定をつっこまれなかったのが唯一の幸いだ。だけど、表現力不足は指摘されてしまった。
ダメ出しは、今の自分の演技と自分が抱える課題のフィードバック。それはよくわかっているし、最近は酒井講師のダメ出しも落ち着いて聞けるようになった。
だけど、今、ダメ出して美優の心と気持ちを抉るのは、酒井講師の傍で美優を嗤うあのグループの存在だ。
あのオフィーリアの演技以来、早坂さんと秋名さん、住石さんは、美優がひとりでセンターに立ってダメ出しを受けるたびに、薄ら笑いを浮かべるようになっていた。
もちろん、声には出さずに嗤うので、彼女たちのしていることは美優にしか見えていない。
それが余計に美優の心を苛んで行く。
美優は彼女たちから目を逸らすと、ギュッと唇を噛み締めた。が、支倉音響監督に「藍沢さん」と呼ばれ、はっと目線を上げた。
支倉音響監督は手にしていたボールペンを机上に置くなり、美優に穏やかに語りかけ始める。
「ダメ出しは、君を責める言葉ではない。君に期待しているからこそ敢えて言うんだ。『ユウ』の時も言葉は厳しかったけど、もっとよくなると思ったから言った。それはわかるよね?」
「……はい」
しょんぼりとしながら美優が返事をすると、支倉音響監督はふと口角を上げた。
「はいはい、だったらそんな顔しない。早速リテイクお願いします。臨場感出るように相槌打つから、続けて。んで上手く言ったら止めずに何か言うから、アドリブで返して」
支倉音響監督が矢継ぎ早に告げたのは、もうすぐレッスンの時間が終わる午後五時に差し迫っていたから。
美優も「はい」と返事をし、すぐさまその場に膝をついた。
「用意……」
支倉音響監督の声の後すぐ手が打たれ、美優は荒々しく息を吸った。
旦那さまがどんな人なのか、どんな顔なのか、どんな表情で自分を見下ろしているかなんて、この際どうでもいい。
市民を救うため、一刻も早く訴えなければ。
顔を上げる暇もなく、訴えなければ。
一刻も早く先生を殺して欲しくて駆け込んだこの屋敷で旦那さまが椅子に座るまで待てと言われ、やっとこの時が来たのだ。
「申し上げます! 申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い!!」
極力声を低く保ち、叫んだ声は屋敷中に響く。すると、旦那さまは地声をもっともっと低く保ち、声をかけてくる。
「酷い……厭な奴なのか?」
「はい。厭な奴です。悪い人です! ああ。我慢ならない……生かして置けないっ!!」
強い怒りを乗せて床に拳を叩きつけると、すかさず旦那さまがわたしを食ったりとした口調で嗜めた。
「落ち着いて申せ」
「は……はい、はい。落ちついて申し上げます」
秘書はこの時初めて頭を上げた。
旦那さまは柔らかな癖毛に気だるそうな表情。だけど目線は鋭く自分に降り注ぐ。
自分を値踏みするような視線に、胸がざわりとしたけど、ここで言葉を止めてはわたしの企みは達成されない。
「あの人を、生かして置いてはなりません。世の中の仇です!」
臆することなく訴える。
「仇……、それは真か?」
「はい、何もかも、すっかり、全部、申し上げます。私は、あの人の居所を知っています。すぐに御案内申します。ずたずたに切りさいなんで、殺して下さい!」
身振り手振りを加え、最後には叫ぶように言い切った秘書は、大きく呼吸をして息を整える。そして、目線を落として旦那さまの答えを待った。
時間にして三十秒も立たないうちに旦那さまが言葉を発したが、もっともっと長い時間が経っているように感じた。
がしかし、そんなことよりも耳に届く言葉に、自分の耳を疑った。
「……できぬと言ったら、貴様はどうする?」
は?
秘書は一瞬、自分の耳を疑ってはっと顔を上げた。
旦那さまは先ほどと一つも変わらぬ表情で、自分を見下ろしている。
なぜ、旦那さまはそんなことを訊くのか。
一縷の望みをかけて頼みに来た、自分を試すようなことを……。
なぜ。なぜ。なぜ!!
数多あるであろう可能性を手繰り、秘書は一つの可能性にたどり着くなりハッと顔を上げた。
もしかしてこの人は、裏であの人と繋がっているのではないか。ならば、今度はわたしの命すら危うい。
この手を汚しても、わたしには救わなければならない人々がいるのに……!
自らの命を賭してもあの人を殺して、家族を、民を救わねばならぬのに……!
胸の中で怒りと焦りと無念さが綯い交ぜになり、秘書は思わず自分の胸ぐらをぎゅうっと掴んだ。
逃げなければ。
秘書はゆっくりと立ち上がると、旦那さまに小さく頭を下げる。
「……今日のところは一旦引きます。けど……」
「けど……?」
問われて、秘書は自然と上がった自分の手のひらに目を落とす。そしてその手をぎゅっと握り込んだ。
「……次に旦那さまにお目にかかることは、ないでしょう」
そう告げて、旦那さまに疑念の目を向けた。
なぜなら、わたしがこの手で先生を葬り去るから。
そしてその時、わたしの命も、尽きるから。
旦那さまの無表情な目線とわたしの目線はしばらく合わさったままだった。
だけどこの勝負、目を逸らした方の負けだ。
しばらく彼の目を見据え続けると、旦那さまは支倉音響監督へと戻り、ふと笑う。
美優もはっと自分に戻った瞬間。
「……はい、いいよ。ありがとう」
支倉音響監督が芝居を止め、続ける。
「藍沢さんさ」
「はい」
名を呼ばれて背筋を正す美優にもたらされたのは、この上なく意外な言葉だった。
「現場の時より上手くなってんね」
「あ、ありがとうございます!!」
お礼を告げて頭を上げた美優の目に飛び込んできたのは、酒井講師のなんとも憮然とした表情だったが。
「これも酒井先生のご指導の賜物でしょうね」
支倉監督にちらと伺われ賞賛された酒井講師は、咳払いをしながら満更でもない表情で咳払いをし、続けた。
「まぁ、藍沢は見学で支倉さんに
「では、お互いが育てたと言う方向で」
支倉音響監督も褒められてにんまりと口角を上げ、その表情のまま美優の方を向いた。
「さっきも言ったけど、ダメ出しは君がダメだということではない。君の伸び代に期待できる思うから出すものである」
二度も伝えてくれると言うことは、今の美優にとって大切なこと。
「っはい」
肝に銘じるように返事をすると、美優の中に清々しさが生まれ出でる。
それは、自分の思い描く以上の演技ができた達成感。
支倉音響監督も満足げに一つ息をつくと、こう言ってくれた。
「掛け合い楽しかったよ。またやろうね」
それはこのクラスで誰ももらえなかった一言。
あたしだけ、また一緒に演技をしたいと言ってもらえたことが嬉しくて。
「っ、はい、ありがとうございます!」
美優はこの後、かつてない豪雨が自分を襲うことも知らずに晴れやかに声を跳ねさせた。
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