第14話閑話
◇???
この世界のとある場所にて、複数の人影が見られた。
ある一人の人物が、沈黙を破る。
「ようやくじゃな」
その声に別の一人が反応する。
「ええ、ようやくです」
また別の一人が遥か昔の思い出を振り返るような口調で話す。
「やっと、あいつの残した使命を果たせる」
そしてまた一人、口を開く。
「やっとだぜ!」
最初に沈黙を破った人物が話し始める。
「およそ五百年前、我らは一人の少年に力を与えた。彼は当時の最高の魔法使いとなり、『大賢者』と呼ばれた。彼は死ぬ間際にこう言った」
『俺のような魔力回路が無い奴に力を与えてやってくれ』
「我らは彼の最後の願いに首を縦に振った。我らはこの世界の魔法の水準を一定以上にするため、時々介入する。五年前、我らは少年に魔力回路を与えた。彼は魔法の才能に長けた人物だった。我らの目的を達成させてくれるに違いないと思い力を与えた」
そう言って続ける。
「それとは別に『大賢者』の願いを首を振ったからには叶えねばならなかった。しかし魔力回路がない人間などこの世にいるかどうかも分からなかった。ただ一人、大賢者を除いて。しかし十二年前、魔力回路を持たない一人の少年が、この世に生まれ落ちた。彼の名はノルン。ノルンは運命を司る神の名。我らは何かを大賢者の約束以前に何かを感じた。その何かは今となっても分からないが、彼に期待してみたくなった。そして先日、彼に力を与えた」
そんな長い話を聞いて残りの三人は思い思いの言葉を口にした。
「彼には、やはり何かを感じますよね……」
「その何かが分からないが、あいつに期待してみたくなった」
「あいつは力を手にしてこれからどう生きるのかな?」
そうして三人の言葉を聞いた人物は言った。
「彼は世界を発展させることができるかな?」
_______________________
すごく短いですけどどうしても入れておきたかったので入れました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます