夢美瑠瑠エッセイ劇場

夢美瑠瑠

 芥川龍之介の文体模写

ブログネタ:1番好きな動物は? 参加中



ブログというのは造語であり、ウェブとログを接合してあるらしく、僕の出世作の一つである「蜘蛛の糸」がすなわちウェブ、WEBである。

ログ、LOGは創世記の「初めにロゴスありき。」のロゴスから派生した語であろうが、航海日誌、をこの場合は指すらしい。指宿。

で、序なので、「ネタ」という表現も分析すると、これは例えば寿司ネタのネタ、と同義、同語と忖度されうるが、全体として「ブログネタ」というのは熱海のホテル街のごとく、ごちゃごちゃとした、昨今の若者文化の雑然感を反映したあまり美感という点では及第?させにくい表現だが、そういうことはさておき、僕の好きな動物は象である。

 普段から繊細な神経のみが身上であると標榜している癖に象のごとく雑駁でただ矢鱈と図体のみ、大きい動物を好むことには異和感があるかもしれないが、

僕は象という動物の不条理さが好きなのである。不条理さといってわかりにくければ、得体の知れなさと言い換えてもいいが、巨大さにおいて他を圧する膂力を持つ無敵さ、獅子をも蹴散らすその無敵の孤独、哀愁、それでいて所謂「象の墓」のanecdotsに象徴、文字通りの象徴(苦笑?)をされている一種の繊細な側面、そうした属性における自家撞着感。

「力」、圧倒的な力を持つ「権力者」の、その力ゆえの孤独のようなものを連想させるセンチメンタリズムが象を独特な動物にしている。

 勿論、象牙が乱獲され、象は既にして絶滅を危惧される希少種となりつつあるだろうし、しかし、そうしたア・プリオリなる悲哀感も象にはよくポエティックな暗合として、符合していて、恰もアフリカの雄大な日没のごとく、芸術的な感興を僕に感得させるのだ。

「群盲象を撫でる」という俚諺が示すように、随分不可思議なる進化を遂げている独特の形状に対する素朴な賛嘆の念があるのもまたこれは言うまでもなかろうが、

象の真骨頂はその孤独感と哀愁感、それとうらはらな圧倒的な強さ、その矛盾である。「かたどる」という語を象の種名と同じ字で書くことに、文字通りの象徴的な意味は、しかし存在するのであろうか?その辺についてはどうも今の処、無学で思慮の浅い僕などにはよく分からないところだが・・・。





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