76.GORILLA/TM NETWORK

 TMの3枚目。

 まだこの時点では小室みつ子さんが西門加里名義だったな。

 小室みつ子・川村真澄・神沢礼江といった美里のデビュー作とか久保田利伸の曲とかでお馴染みな方々が作詞揃いぶみ。

​ 竹花いち子​は知らなかったけど、作詞家としては確かにあちこちに当時書いてた方。

 これらの女性作詞家が彼等の曲に歌詞を書いてたってことが、彼等のファンにピントが合ってたんじゃないかと思うんだよな…… 女子が男子目線で書く、というのは、オタク女子のそれと良く似ている。


 ……ついでに言えば、TMとオタク女子の親和性は滅茶苦茶高かったし、生ものジャンルとして腐女子は彼等を扱ったことも多いぞ。もの凄くいい例が佐藤真理乃氏の長編だ!


1 GIVE YOU A BEAT

​2 NERVOUS​

3 PASSENGER

4 Confession ~告白~

​5 You can Dance​

​6 I WANT TV​

7 Come on Let's Dance

8 GIRL

​9 雨に誓って ~SAINT RAIN~​

10 SAD EMOTION


 しょーじきアルバムの全体力としてはこっちの方が次のセルコンより上だと思うんだよな。統一感がある。その前の「少年期の終わり」が大人しすぎたというのもあるけど、こっちはまあ、……何つかー、このジャケットのまんまというか……

 んでもって、後のあの「しつこすぎる」ゲワイゲワイワイゲゲゲゲ……みたいになるミックスがまだされていない時代の、普通にダンスミュージック入ってるよね、が嫌みではない程度だった時代というか。

 言葉もちゃんと綺麗に乗っていて、のちにコムロ自身が作詞しだした時の音と歌詞が離れてしまってるなー感がまだまるで無い! さすが作詞家だ! な時代だよ。


 この頃のコンセプトがこれだったんだけど、確かにそれは成功していると思う。

 ただそれが曲と歌詞の融合体であることを忘れるとどっかおかしくなってくと思うんだよな……


 まったくもって、ブレイク寸前のアルバムというのはやっぱり力持ってたものだと思うよ。

 7.は後のTM的な曲なんだが、これと8.がこのアルバムで一番どうでもいい、というのがワタシが好きなものとTM的なもの、との差異だろーなー。

 ちなみにこのアルバムで一番好きなのはコムロ木根さん共作の曲の9.なんだよなー……

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