3月31日  B棟五階 納山太一

スマホにラインメッセージが届いた音で目を覚ました。


なんだよこんな朝っぱらから。


「今日愛流ばーさんに預けるから会おう!?」


眞弓からだ。

38だか9の女をファーストネームで呼ぶのも気が引けるが。

俺が今年25だから…そう考えると一回り以上か!  


もうぼちぼち切らねえとなぁ…。


最初は色気のある年増っていいっすね~くらいのノリだったけど今じゃどっぷりだもん。

まずいまずい。


何より眞弓の娘の愛流。

俺が行くと何故か愚図って泣き出すからムカついてたまに殴っちゃうんだよなー。


その内通報されそうじゃん。


事件なったら彼女ほんかのにもバレるしまずい。


でもなー、同じ団地内でシカトすんのも限界あるよな。


何より眞弓羽振りよくて金くれるし…捨てがたい。

てかあいつなんでそんな余裕あんだ?シングルマザーで。

なんかやべーことしてんじゃね?


まいっか。

俺は(三浪したとはいえ)花の大学生じゃ。

そして企業に内定ももらってて来月にはここ出てくし。


おばはんとの戯れもあと数日だな。



あれ?またライン。


「なんかばーさんちに変な奴がいて愛流預けらんなかった。」


ん??

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