完結御礼とこぼれ話「見習い天使はそこにいる!」

 連載を追いかけてくださったみなさま、ホントにありがとうございました。おかげさまを持ちまして昨日無事エンドマークを付けたエピローグを公開し、完結済み作品にチェックを入れることができました。


 いやー、長編の作品に<了>って打つの、感激しますよね。俺は長編は一年に一本しか書けてませんので、なおさらです。


 今回の幼女見習い天使が地上に修行に来るお話、実はむかーしから持ってた構想なんです。それこそ十年近く前のカクヨムで投稿始める前から。

 そして実は、序盤のケンが告白して相手の返答をOKもらえたものと勘違いする話、これは別の過去作のラブコメの序盤からの借用なんです。このラブコメ、未完で未発表なんですが、結構自分では面白かったと思ってまして、どこかで使いたかったんですよ。ざっとあらすじはこんな感じです。登場人物の名前は見習い天使に合わせて書きますね。


 ケンが柴崎さんに告白したところ「友達になろう」との返事。それでケンは告白OKもらえたと思って舞い上がり、幼馴染の柊木千紘に「俺彼女ができた」と自慢する。柊木は「それ、フラれてるから」と言ったがケンは聞き入れない。仕方なく柊木は柴崎さんにこっそり話をつけてケンと付き合えるように話を持って行こうとするが、当然柴崎さんは「なんでそんなことしないといけないの?」と取り合ってくれない。

 一生懸命ケンのいいところを柴崎さんにアピールする柊木。ケンは柊木の苦労も知らず、カレシ面して柴崎さんに接してますます不興を買う。ところがそんな柊木を好きだという男子が現れて……。


 こんな話だったんですねー。最後はやっと柴崎さんと上手く行きかけたケンが、柴崎さんの立ち居振る舞いに違和感を感じる。自分の理想のカノジョを突き詰めて考えると、それは柊木のことだったと気が付く、という話にしようと思っていたんですが、当時の俺の筆力ではそこまで書ききれなかったんです。


 今回の見習い天使を書くにあたって、一気にこの二つをまとめて、ちゃんと形にして供養してやりたいと思いまして。


 ちなみに柊木が変態になったのは、ハトさんの作品「リベンジ!!」https://kakuyomu.jp/works/1177354054887783206 に出てくる変態女子、八木柚月の俺的再現なんですねー。ハトさんの「リベンジ!!」名作です。そして八木柚月、俺の理想の変態女子です。ご関心のある方、ぜひご一読を。


 それと忘れてはならないのは、柊木と川田さんの変態度アップとリアリティ向上に多大な貢献をいただいたサポート陣のみなさま、夏緒さんとこころさんですねー。ありがとうございました。そしてそして、天使アイテムのネーミングに多大なご協力をいただきました古川さんには毎度毎度、感謝の言葉が書ききれません。


 この「見習い天使はそこにいる!」は、見習い天使で幼女のユアが訳の分からない道具を出して無双するという点で、ドラえもん的な物語要素を持っているんです。

 そして悪魔との対決がシリアスなんだけどどこかゆるい雰囲気でコミカルになったのは、古川さんが悪魔退治アイテムに「ころりんちょスプレー」と名付けてくれたのがきっかけなんですよね。これ、なかなか自分じゃ思いつかないです。さすが古川さん。で、スプレーで退治できる悪魔の象徴として何がいいか考えた結果が🐌🐌🐌だったわけでして。物語全体のゆるさを決定づけたのも🐌🐌🐌ですよね。ある意味ゆるさとキモさを兼ね備えた絶妙な設定でした。これが哺乳類系小動物だとかわいいだけになってしまいますし、ゴキブリだとキモさが突き抜けてしまいますもんね。ハチはすでにえーきちさんが使っちゃってましたし。


 あと連載中、新巻へもんさんがぼそっと呟くコメントを随所でくださいましたが、これがとってもタメになりました。「これが書かれていないと読者は納得できない」という点を実に的確にコメントしてくださいまして。へもんさんのコメントで描写を加筆したところ一つや二つじゃなかったです。ホントありがとうございます。


 その他毎回コメントくださったみなさまも無言読みしてくださったみなさまも、あらためてお礼申し上げます。ありがとうございました。


 唯一心残りは柴崎さんのその後が書ききれなかったところでしょうか。これは(俺にしては珍しく)後日談のスピンオフでも書いてみようかなーと思っています。あと教官とアリスが天使になった経緯。こっちは実は少々悲劇的な設定があるんですが。


 まあ、いずれにしても期限内に十万字一作完結できて、ほっとしました。これから残りのカクコン期間中精力的にヨミに回りますね!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る