白い太陽

白い太陽が背中を追いかけるから

昔付き合っていた彼はそこに居たのに

眩しさの中に消えて逝く


マンホールの廃水が川に流れていく

そこの鯉は青の中を変わらず泳いでいる

生命力を貰える気がするけど

お腹が唸るのです


私の電波塔は三年前に建てられて

あらゆる標識や規制をし私に繋がっている道路を折らせる

本当は迎えないようにしておきたいけど

私がいつまでも怪電波を流しているから

誰かがジャクするんです


だから上 もっと上

あなたの空にはいつまでも続く青があり

私と同じく天国など見えはしない


天体観測の望遠鏡を覗くと朝でも昼でも暗い夜に星が漂っているのは

望遠鏡の中に宇宙があって今も膨張を繰り返している

誰かがレンズを壊すと宇宙は漏れて

新しい宇宙がまたそこ軸に開始する


バーゲンセール

私が哲学を導いてほんの少し迷った時

私に意味をたった1割売って欲しいのです

銃口を覗く友人にはコアラが木に登っている風景が見えていて

レンズが近付かないと引き金を引いて死ぬ


葬式が終わり

賽が止まる時

気が付くと私は外にいて真ん中にポツンと牢獄と小連れがいた

やがて収集車がそれを持って行き

赤ん坊が身を投げる

三光年先の向こう

私は赤ん坊を救えるのかな

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