金の田と焼けが野原、泥は苦く茶色い

黄金色の野原に 案山子みたいに独り立ち

隠すものは何も無いのに

悲しい音が頭を過ぎるのは何故なんだろうね


いつしかの見慣れた風景は

輪を広げていくように燃えていく

放火犯は写真家を殺し全ての景色を焼き払う

芸術家のその心に小さな灯火をし

再び火を付け創造をさせるのです


私の夫となる人と

この金の田んぼとこの野原の見える場所で

ポツンと一件を建て 

もし放火犯の手が来た時には

風景と共に無に風に泥になり

苦くて茶色いものになってしまいたい

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