その6 呪死返し

 毎夜、俺の寝室に女の霊が現れる。

「うらめしや~……。よくも私を裏切ったわね~……」

 どうやら、俺を誰かと勘違いしているらしい。



「うらめしや~……。呪い殺してやるう~……」

 一ヶ月も続くと流石に俺の神経も耐え切れなくなった。同時に何故か体も衰弱し、誰にも看取られぬままやがて俺は絶命した。



 成仏できず俺も幽体におとしめめられてしまったので、誰かを呪わずにはいられない。

 糞っ。俺を呪い殺したあの女の幽霊を呪ってやる!

 

 

 仕返ししてやろうと方々ほうぼうを探し回ったが、見つからなかった。俺を呪い殺した事で成仏したらしい。

 うらめしや!!

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