死にたがりの娘

ray-mayP

少女。

きえないで。


あなたは、ね。



……はぁ。



どこか遠くに行ってしまったあの人は、あたしと似たようなことを思っていたのかな。


一人で眠らせてくれないかなって、そう言いたいんだよ。

何も変わりゃしないじゃないって、否定ばかりして。

少しはあたしのことも見てくれてもいいのに。

信じてくれないのはしょうがないのかな。


出来ないことばかり。

考えることは変なことばかり。

ずっと汚いままだ。

何処見ても周りは真っ暗だから、光なんてないから。


うれしいからなんだって。

腹立たしいからなんだって。

悲しいからなんだって。

たのしいからなんだって。


似たもの同士だねって言いたかった。

嘘しかつかないじゃないの。


あたしはあなた。

あなたはあたし。

そうじゃなかったかな。

あなたはあたしを置いていった。


それを責めるわけじゃないの。

惑わされるのは最後にしたいわ。

一人じゃないって言いたいから。

あたしにはそれしかできないから。


泣きたくなっても泣くことすらできないなんて、ひどい話じゃない。


何をしているのかわからない。

何がしたいのかわからない。


結局謎に包まれて暗闇に消えてくだけ。

認められることはないのでしょう。

あたしの存在は消えてしまうのがいい。

あたしもついていきたいよ。


だけどみんなはやめろと言う。

悲しいからと。

寂しいからと。


いつからそんな関係になっていただろうか。

あたしには記憶が存在していない。


どうしてそう思ってくれるの。

いつからそんな関係になったの。


ずっとあたしはあたしばかり責めている。

楽になってもいいんだよと言ってくれるけど。

寂しいから相手されたいだけなのかな。

嘘みたいに冷たくならないで。


ずっとあたしを呪いたい。

縛りたいのなら好きにして。

私は吊ることしかできないけれど。

それか飛ぶことしか。


疲れたよ。


苦しいよ。


悲しいよ。


つらいよ。


消えたいよ。


死にたいよ。


言うことしかできない。

如何してほしいのかわからない。

迷惑ばかりだ。

またそうやって黒いのが痛いのだ。


甘えだと言われるのも仕様がないか。

実際、本当に甘えているのだ。

きびしいのはちょうどいい。

痛いのはちょうどいい。


冷たい金属の触れる感触が心地よい。

漆黒の心臓に刺さる刃を眺めるのが心地よい。


思い出すのはつらい過去。

成功などあっただろうか。

考えるのはもうやめた。

現実逃避に溺れる毎日。


進捗など無いに等しい。

したいようにグサグサしてほしい。

時間はかかるが夢見ただけ。

自由にさせなさい。


思うことばかり。

痛みをわかってほしいなんて酷かな。


ある日急に態度が変わって。

そこから急に途絶えて。

勝手に絶望して。

こんなのはもう嫌だ。


絶望が癖になる。

吊りたさが楽しくて。


飛べるよ。

だってほら。

そこから、だよ。

ねえ。


あたしをわかって。

あたしをねがって。

あたしをわらって。

あたしをきらって。


でもそれは、人の為じゃないな。

自分しか見えてないな。

自分に精一杯なんだ。

変われるはずがない。


そんな余裕はないの。

また全く変わらないことを間違った。


嘘だ。

急に。

何だ。

今日も同じ。


あの人を待ってる。

変わらない毎日をただただ願って願って、飽きれば命削るの。

消えたくても消えられないつらさをどうかわかりなさい。

嫌いって言いなさい。


純粋な子供みたいに無邪気に嗤って。

向こうの空を望んで、天高くさあ。


きれいごとばかりだな。

あたしにそんなものは存在しないのに。

さがそうなんて無茶。

灯りなんてそもそもないから。


みんな元気に見える。

そう、それは空元気?


笑ってれば何とかなる?

前向いとけば何とかなる?

上向けばいい?

後ろ向くな?

下を見るな?

振り返るのが悪だって?

あんたに何がわかるの?

やってられないって言いたいの。


ああ、今。

空高く舞い上がって。

でもすぐに下へ向かって。

重力に従って。


アスファルトだった。

高かったか。

気は失ってて。

あなたに会えるかな。


楽しみ。



――はぁ……。



つらいよ。


しんじられないほど。

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