終わりのない綴り織り

青海 月子

Op.001

ぱりんと音がした。人が壊れるときの音だ。私はそう知っている。無事だろうかと思って音のしたほうをみるけどもうその人はいなかった。

と、いうよりも夜中の路地裏には誰もいなかった。切れかけた街灯がジジ、ジジ、と音をたてて、こちらのほうが瀕死だと主張しているようだった。

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