池江璃花子さんの特集を見て

僕はテレビの密着番組のようなものにそんな影響されたりしない。

だって、どうせ良いように編集してんでしょ、みたいな超嫌な視点でみるから。


でも、今日みたNHKの池江璃花子さんの特集は、とても心に残った。

最初にいっておくと、僕は別に池江さんのファンでもなんでもない。


番組は、簡単にいえば、池江さんが白血病で入院してから現在に至るまでの、密着ドキュメンタリー。

まず、何より僕が感じたのは、池江さんの自然体な姿。本当に、ありのままというか、それを言葉や行動から感じた。それでいて、別にお涙頂戴のような内容にもなっていなかった。


「オリンピックに出られなくて安心した。メダルの重圧から解放されたから」


「死んだ方が楽なんじゃないかって思った」


「泳いでいないと、なんにもない人間なんだな」


そういった言葉が池江さんの口から出たときは、少し驚いたけど、それが本当の気持ちだと思う。

僕たちはアスリートに強さとかを求めて、アスリートもそれに応えようとする。

でも、この番組のなかの池江さんは、本当に一人の人間として語っていると僕には思えた。


久しぶりにプールに入ったときの池江さんは、驚くくらいに脚や腕が細くなっていた。それに、腕立てや懸垂も数回が精一杯という姿がうつっていた。

アスリートとしては、きっとこういう姿は見られたくないって思いもあるかもしれないって僕は勝手に思っていた。

でも、痛々しさのようなものを、彼女からはまるで感じなかった。なんというか、本当にそういう姿からでさえ、自然体な姿を感じることができた。


一番心に残ったのは、池江さんがいったこんな言葉。微妙に違うかもだけど。


「過去の栄光を振り返っても仕方ない。今は目標に向かって、前へ進んでいくしかない」


あれだけの結果を残してきた人がこの言葉を言えるのって素直に凄いと感じた。

言葉だけでなく、きっとこれからの行動や生き方でそれを体現するだろう力強さもあった。


僕なんか、過去に栄光なんてなにもない。

だからこそ、過去を振り返っても本当に仕方ない。

今は目標に向かって、前へ進んでいこう





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