ある人との出会い#1
連休に入った。お金はないし特に何も予定はないけれど、不思議と心が落ち着いている。きっとパチンコ屋がやっていないおかげ。本来なら、なんで休んでなのに打ちに行けないんだ、ってイライラしてたはず。
あと、メルペイのスマート払いの枠が広がった。いやもちろん借金みたいなもんだからしっかり考えないといけないけど、精神的にだいぶ楽に。もちろん節約はする。今日もパンが半額になるのを待って購入。
前置きが長くなったけれど、僕が出会ったある人について。
僕は拘置所から出て、仕事も彼女も、もちろん母との繋がりも、友達ももともといないし、住むとこもなくなって、お金もなくなってと、まぁ、とにかくすべてを失った。いや自分で捨てたが正しいか。
そして、生活保護を受けた時に僕はある人と出会った。今の家の不動産屋に紹介されたんだけど、簡単にいうと、生活に苦しんでいる人を手助けする団体の会長さんである。この団体は、まぁ書いてもいいんだろうけどふせておくけど、とある政党が母体となっている団体である。
会長さんは、70歳の女性で息子さんは前議員さんである。今は落選して浪人中だけど。
もちろん、僕のスロット依存症のことや母を怪我させ逮捕されたことなど、全部知っている。
生活保護で時間だけはあった僕は、会長さんのお手伝いとかをしたりしていた。そうしているうちに、本当に息子のように接してくれるようになった。自分でいうのもおかしいけど。
家に呼んでくれて一緒に食事をしたりも。旦那さんも本当に優しく接してくれる。
正直僕の家庭は父はアルコール依存症だったし、母もお酒を飲む人で、喧嘩が絶えなかった。だから、いわゆる家族団らんみたいなのがよくわからず育った。
でも、きっとこういうのが家族団らんなんだろうなって、そのお二人の優しさから思うことができた。
だから僕もできる限り力になりたいと思っている。
ただ、一つだけ僕のなかで迷いのようなものがある。それは、その党員として僕が貢献できるようになることを期待されているということ。
こんな僕に期待してくれてるのは本当にありがたい。
でも、政治に対して僕は正直自分の気持ちがわからない。特定のものを信じ、それに突き進んでいく、そんな思いが正直今の僕にはわかない……。
きっとそんなことをいってしまったら、もう僕のことなんかどうでも良くなるんじゃないかって不安もある。
うまくいえないけれど、僕という人間をみる以前に党の活動への気持ちが強いというか。
もちろん、僕自身、これからも力になれることはしたいと思う。ただ、党員となり進んでいけるか、そこはわからない。
あともう一つは、絶対この人に甘えるようなことがあってはダメということ。本当に親身になってくださるし、僕が新しい仕事を始めたばかりだから、お金のことも少しくらいなら助けてくれるといってくれる。でも、それをしてしまったら、母に甘えていたのと同じになってしまう。
もちろんこの人は、ただ甘やかすような人でないから、そんなことした時点で縁を切られると思うけど。
今日久しぶりに会って近況報告したら、とても喜んでくれた。そして、明日夕食を一緒に食べようってなった。
なんか、いろいろ書いたけど、こんな風に僕のことを思ってくれる人がいるなんて、僕はとても幸せなんだと思う。ましてや血の繋がりがある訳でもないのに。
明日お二人が好きな二重焼きを買ってお邪魔しようと思う。数百円のものしか今は買えないけれど、少しでも感謝の気持ちを伝えないと。
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