第2話 決心
はぁはぁはぁ、やっと着いた。今やっとあの山を下って家に着いた。道中はもうまるで地獄だった。川越え山越え谷越えて、そりゃ誰も近づかん訳だ。家のドアを開けて自分の部屋に入る。といってもこの家には誰もいない。俺に家族はいない。唯一血のつながっている父親は仕送りしかしてこないし、今どこにいるのかもわからない。
学校もただ長いだけの憂鬱で退屈な時間だ。特にやりたいこともないし、あいつの
ばかげたことに付き合ってみるのも悪くわないかもしれないな。もう今日は疲れた。今の時刻は夜9時、寝るにはまだ早い気もするが今日はもう眠りについてしまおう。
「翔君は決断してくれるかなぁ。」
そうゴウが珍しくため息をつく
「大丈夫ですよ、ただ信じて待ってればいいじゃあないですか」
「そういう君はすごい他人感をあらわにするじゃあないか」
「だって私は翔君が来るか来ないかなんてあまり私には関係がないんだから」
「いや、少しは関心を持とうよ。。。」
「まぁいたほうがあんたを戦力に数えられるようになれるからいるに越したことないね」
「まるで人を荷物みたいに言いやがって。」
「だって荷物だもの」
「 お前ほんと人を傷つけるのうまいよなぁ 」
「だって邪神だもの」
「いやそうなんだけどさぁ~ 」
今日は満月がきれいだなぁ。おとなしくここで翔君を待つとするか。
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