　李仁の服は原色が多かった。会った頃はすごく派手でしかも背が高いから目立ったなぁ。今はあの頃よりも年も重ねて40になったわけで少し落ち着いた気もするけどピンクが似合うんだよね。僕は絶対着ない。　

「着てみて、似合うから」

　と李仁の着ていたピンクのカーディガンを渡される。淡いパステルピンク。悪くは……ないか？でもさぁ。

「袖が長いー！　李仁、腕長いからぁー」

「くしゅくしゅって着ちゃえば？　腕まくり？　」

「なんか不自然っ」

「可愛いのになぁー残念」

　って、今李仁が来るのは僕のTシャツ！ピチピチじゃん。

「あら、今更気づいた？　ふふふ」

　伸ばさないでよー。身長差あるから衣装交換はあまりうまくいかない僕らでした。

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