第178話【DragonPower】

拳を振り下ろすソレイユ。

しかし【オーギュストの龍】リーダーはあっさりとそれを受け止めた。


「なっ・・・!?」

「龍に拳を向ける事の愚かしさを知るが良い」


【オーギュストの龍】リーダーはそう言うと

ソレイユの拳を掴んだまま、 ふわり、 と浮かび上がり

物理法則を無視した力でどんっ、 とソレイユを吹き飛ばした。


「うわあああああああああああああああああああ

あああああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」


遥か彼方まで吹き飛ばされたソレイユ。

そして【オーギュストの龍】リーダーが着地した。


「ふぅ」

「今のは?」

「龍の力を少し使っただけだよ、 他の街のギルドに吹き飛ばしてやった

まぁ彼女なら少し再起不能になる程度だ」

「凄いなぁ・・・」


感心するロダン。


「まぁこの程度なら簡単だよ、 とりあえず今回の出来事はタソガレに抗議しなきゃ」

「そのタソガレ・・・って言う人は信用出来る人ですか?」

「全く信用ならない奴だけど、 あんな状態のソレイユを表に出したんだ

何かしらの対応策はしてくるよ」

「あ、 そうだ!! 早く行かないと!!」

「何処に?」

「怪我している人が居るんです!!」


走り出すロダン。


「・・・君は本当に良い奴だなぁ・・・」


【オーギュストの龍】リーダーが感心した。





警邏達の詰め所では大怪我を負っていた警邏達が居たが

ロダンが回復させて犠牲者は居なかった。

その後、 事情聴取で情報を共有したのだった。



一晩明けて翌日。

朝方にゾラがやって来た


「ロダンさん、 朝方からすみません」

「大丈夫ですよ、 ふわぁ・・・」


欠伸をするロダン。


「昨晩の件ですが・・・ギルドに問い合わせをした所

この街のギルドは全く話を聞いていなかった様で・・・

ギルドマスターを名乗る偽物では無いかと言われたのですが」

「それは無いよ」


歯を磨きながらパジャマ姿の【オーギュストの龍】リーダーが

美女を引き連れながら言った。


「あの魔法は確実にソレイユの固有魔法だったし

そもそもエルフなんてもう彼女しかいない種族だ、 間違いは無い」

「それに関して記者達が質問をしたいと押しかけているのですが・・・」

「それならば身支度をしなくちゃね、 シエンは如何する?」


後ろからシエンがすっと現れる。


「小生は表に出る事は好きません、 お任せしても?」

「おっけー」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る