第69話【The women】

ジョッキに並々と注がれた水を飲み干すモルガナ。


「ぷはっ、 じゃあ次は姉妹の悪口ですかね」

「趣旨がズレている気もしますが・・・お願いします」

「まぁ姉妹全員嫌いですが姉妹も全員私の事嫌いだと思いますよ」

「それは何故?」

「史上最悪空前絶後、 月と鼈の鼈が訴訟を起こす位の最低の屑

ラッパのゲス野郎から一方的に婚約しているからですよ

正直あの屑の私に対する婚約は私に対する嫌がらせにしか感じない、 死ねば良いのに」

「・・・・・」


同意できない警邏。


「じゃあ始めますか姉のパイ・ライト・ソク

一言で言うと嫌味ったらしい、 歳を考えていない、 きゃーとか言う

二十代後半できゃーって、 歳を考えて欲しい、 しかもラッパにぞっこん

ラッパの事は嫌いですが年増に付き纏われるのは哀れに思います

サファ・イア・ソクは色情魔、 あちこちで男と付き合っている

ハッキリ言って気持ち悪い、 生理的に受け付けない

マラカ・イト・ソクは武術を嗜んでいる、 話が合うかと思うったが

正論を突き通し過ぎて鬱陶しい、 しかも自分が正しいと信じて

人の意見を全く聞かないから性質が悪い

以前にラッパの婚約者の座をかけて勝負とか言って来て

本身の槍を持って来てたのは正直引いた、 しかも弱いし、 死んでほしい

カイヤ・ナイト・ソクは兎に角鬱陶しい、 きゃーはははとか

笑い上戸だし、 正直馬鹿だと思う、 結婚したんだからさっさと家を出てって欲しい

妹のクリス・タル・ソクはぶりっ子、 死ね」

「クリス様に対して辛辣じゃないですか?」

「ぶりっ子は死ねば良い」

「そ、 そうですか・・・」


ぶりっ子に対してやたら当たりが強いモルガナ。


「そ、 それでは一応今までの事を上に報告しますが・・・宜しいですか?」

「嫌いな奴を嫌いと言って何が悪い!!」

「そ、 そうですか・・・」


警邏は引いた。


「それでは隔離させて頂きますが構いませんか?」

「今すぐギロチン送りでも構わないが?」

「え、 えぇ・・・? いや、 それは・・・ちょっと・・・

と、 とりあえず部屋にお送りしますので・・・おい」


外から警邏が二人入って来てモルガナを牢屋に移送する。

牢屋と言っても鉄格子が有る部屋では無く窓の無いベッドと机が有る部屋であった。

ビジネスホテルよりも少しグレードは下がるが牢屋としては破格である。


「ふん・・・」


モルガナはベッドに腰かけた。

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