アイドル・夏みかん

「ここが〈Only Fantasy〉」

すだちが周りを見ると鎧を着た騎士や猫耳の生えた女性などが歩いていた

ピコンッ

すだちの目の前に手紙のマークが現れた

「なにこれ?」

すだちは右手の人差し指でマークを触るとマークは消え、文字が現れた

[カシャン]

〈初心者錬金術セット〉を渡すのを忘れてたから贈るわね

自動的にアイテムボックスに入るようにしてるから

それとすだちが掛けている眼鏡は〈鑑定の眼鏡〉っていうアイテムで

鑑定のレベルを+20にしてくれるアイテムよ

ちなみに〈鑑定〉は何でもいいからジッと見てると習得できるから

もちろん眼鏡は外してね

じゃあ〈Only Fantasy〉を楽しんでね♪

追伸

もう一度触れると消えるからね

カシャンより

すだちがもう一度触れると手紙は消えた

(やってみようかな)

すだちは周りを見た

(あれで良いかな)

二メートルほど離れた女性の石像に近づき、眼鏡を外しジッと見つめ数秒後

[始まりの女神]

始まりの街[フラム]の女神

ピコンッ

〈鑑定〉を習得しました

頭の中に女性の声でアナウンスがされた

すだちは眼鏡を掛けた

(さてと、お姉ちゃんを探さないと確か夏みかんだったよね)

すだちは改めて周りを見ると人だかりができいていたので

(なんだろう?)

すだちは人だかりに近づくが

(見えない)

背が低いので見えなかった

すだちは隣に立っていた犬耳の男性に話し掛けた

「すみません」

「はい?」

男性は周りを見るがすだちには気付いてない

「下です」

「えっ下」

男性は下を見ると杖を持った銀髪メイド少女が見上げていた

(メイド少女キタ-、かわいい)

男性はしゃがみ、すだちと目線を合わせ

「なんだい?お嬢ちゃん」

「ありがとうございます、この人だかりは何なのですか?」

「あぁこれは夏みかんがライブをしてるんだ」

「夏みかん?」

「あぁ夏みかんっていうのは人気アイドルのことだ」

「そうなんですか」

「そうだよ」

「あの夏みかんに会いたいんですけど」

「もしかしてファンかい?」

「いえ、妹です」

男性は驚き

「妹!」

叫んだ

男性の声に驚き、周りの人がこちらを見ていた

男性はその目線に気付き

「あっすみません、なんでもないです」

男性は頭を下げながら謝った

周りの人は直ぐに元に戻った

男性は小声で

「本当に妹なのかい?」

すだちは男性を真剣な目で見て

「はい、妹です」

「わかった、じゃあちょっと待っててね」

そう言うと男性は空中で何かを操作し始めた

「これでよし、会わせられそうだからちょっとここで待っててもらっても良いかな?」

「はい、大丈夫です、ありがとうございます、えっと」

「あぁまだ名乗ってなかったね、格闘家のガイだよ」

「私は錬金術師をしているすだちです」

すだちは頭を軽く下げた



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