209日目-⑬

魔王が勇者になって【七十日目】

※魔王本人により頭こと以下省略が代筆を行う。

ロク王国の周辺で敵兵を見かけた聖龍はすぐさま見つかる前に地面に降りた。人型になり膝をついた。

『……はぁ、少し飛ばし過ぎました』と汗を垂らす聖龍。

『了解、見張りは私に任してちょっとは休んで』

『だめです頭。私のそばを離れないで……っく』と苦しい表情をする聖龍。

『隠したって駄目よ。サキュバスと私を庇いながら戦うなんて分が悪いことぐらいわかるよ。傷見せて』

『……』

聖龍は隠していた腹の傷を頭に見せた。

『ひどいわね……私の魔法で治せるかしら』

『頭は優しいのですね』と聖龍。

『喋る体力も温存してってば。傷が治るのが遅くなる』

『分かりました』

二人は森の中で夜を過ごした。

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