ドーナツ


ドーナツ喰いてえ

すげえ喰いてえ

………何を？

話しを聞いてんのかてめえ？

殴るぞ

しゅば

おれの空を斬る手刀が炸裂

そしてドーナツ喰いてえ

凄まじく喰いてえ

両親を売り渡してでも喰いてえ

あまりに喰いてくて床のフローリングをじたばたと転げ回ったらクイックルなんとか的な役割を果たした

「ドーナツ喰いてえ！」

囁いた

違った絶叫だった

思考の中がいっぱいになったので吐き出したのだ

「ドーナツ喰いてええええっ」

………どんなドーナツ？

話し聞いてんのかよてめえ？

殴るぞ

ドーナツに種類なんてねえだろ

輪っかは全部ドーナツなんだよ

その仲間だ

ぼけ

しばくぞ

おれに言わせれば土星の輪っかもドーナツだ

ああドーナツ喰いてえ

ああ凄まじくドーナツ喰いてえ

ドーナツは何処にあるんだよ？

やっぱ庭かな

庭のドーナツの樹に生えるのかな？

秋にはぼたぼた落下してくるのかな？

収穫

それは魅惑の響きだ

お前はバケツと網を用意しろ

おれはホイッスルを用意するから


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る