第4話 1月4日 「彼女」からの年賀状



 帰省ラッシュが始まった、とテレビのニュースが騒いどる。


 我が家は毎年帰省ラッシュには縁がない。父方の実家とは割と不仲であまりつきあいをしてないし、母方の実家は祖父母が離婚、その後それぞれ再婚したから、前妻、前夫の子であるオカンや俺たち家族が正月に顔を出すような家はないのだ。

 だから盆正月の帰省ラッシュのニュースは、へーえ、大変だなあ、うんうん、くらいの感想しか持っていなかったのだが。



 今年来た、藍川からの年賀状が。



 まさか藍川から年賀状がくるなんて思わなかった。今さら。転校した俺に。



 可愛らしいネズミのイラストがついた葉書に、「あけましておめでとうございます」の文字。それと。

 今年は受験のために田舎へ帰らずに残って勉強ざんまい(涙) お互いがんばろうね、という丸っこくて女の子らしい文字が。


 あいつ、去年の初詣は、田舎へ行くんだ、って参加してなかったんだよな。

 去年の帰省ラッシュのニュースを見ながら、あの中に藍川がいるのかー、と思ったことを、ぼんやりと覚えている。



 なんなんだろうな。この年賀状。



 とりあえず、オカンが見てた「地球ドラマチック」のスウェーデンの氷ホテルを作るのがおもしろかったのと、「ワガナハ」の正月イベのゼアナのクラスチェンジが完了したから、今日はほどほどに良い日でした。まる。



 けど、そろそろおせちの残り物料理は飽きた。肉食いてー。

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