第938話 【番外編】アマビエさん、好き嫌いなし

「メロン自体が美味しいからできるんでしょうね。他にも色々ありましたよ」

「あら、個人的に買って帰ろうかしら。もちろんアマビエのいないところにしまっておいて」

「むむむむ」


 アマビエさんが抗議の声をあげた時、薬局長が帰ってきた。


「蟹弁当と、海老弁当。あとは全部のせ。アマビエさん、何か嫌いなものある?」

「あるはずもなし」


 弁当の上にのったつややかな赤い海老と蟹。そしていくら、うに、サーモンといった北海道特産の魚介類。それを支える、飯茶碗三杯分はありそうな寿司飯。この弁当もまた、一瞬でアマビエさんの腹に消えていった。

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