第687話 【番外編】アマビエさん、意外なものにはまる

「炊き込みご飯のキノコは美味しくて大好き! 魚とはまた違う出汁が出て」

「ほう」


 アマビエさんは少し信じる気になったらしい。食いしんぼうの言うことは聞くべき、と思っているのかも。


「そんなに言うなら、食べてみるか」


 アマビエさんは動いた。しかし、お茶碗に盛られたご飯の量はやや控えめである。


「いただきます」


 皆で箸をつける。アマビエさんは最後に動き出したが、ご飯を口に含んだとたん、目が輝き出す。


「偏見はいけない」


 美味しかったのだろう、アマビエさんはご飯を一瞬で食べ尽くし、釜の中に残りが無いのを確認し呆然としている。

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