第685話 【番外編】アマビエさん、諦めが悪い

 みんなでよってたかって食べていると、鯛飯はすぐになくなってしまった。アマビエさんは未練がましく、しゃもじで鍋に残った米粒をすくおうとしている。


「米米米米」

「アマビエさん、もうおしまいですったら。よっぽど気に入ったんですね」

「チャーハンとはまた違う味でいいな。あれとは作り方が違うのか?」

「チャーハンは白いご飯を脂で炒めたもの。これは生米から炊き込むので、よく味がしみておいしいの」


 奥さんの解説に、アマビエさんはうなずいていた。


「じゃあ、今度はキノコの炊き込みご飯を食べましょう」

「キノコ……」

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