第529話 アマビエさん、傍観者

 微笑む事務の子に、薬局長は手を打った。


「確かに。この疾患、今は若い人が多いし、絶対に受けると思うよ」

「やった。ボーナスはずんでくださいね!」


 薬局もウイルスの流行を受けて、少しずつ変わっていく。僕はそれについていけるだろうか。


「大丈夫だ、若者。鍛えれば、けっこう何でもできるようになるもんだぞ」


 顔色を読まれたのか、アマビコさんに励まされた。


「ありがとうございます」

「最初は小さな間違いもあるだろうが……徐々に……徐々に……」




【薬局あるある】

 最初はたどたどしかった新人も、いつしかたくましく成長する。

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