第387話 アマビエさん、聴力復活

「もういいですよ」

「はっ」


 僕が目配せすると、アマビエさんは手をおろした。


「お気遣いありがとうございます」

「アマビエにも聞かれたくないことはあるからな。体重とか」

「……何キロなんですか?」

「アマビエチョップ」


 絶対に秘密のようだ。


「いたた、分かりましたよ」


 仕事が終わったので、僕は薬歴にとりかかる。薬局長も同じように、パソコンのキーをたたき始めた。


「ヒマ」


 アマビエさんは当然、やることがないのでフラフラしている。


「……アマビエさん、ハサミって使えます?」



【薬局あるある】自粛中でも、体重管理はしっかりと。

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