第383話 アマビエさん、できる予言獣

 アマビエさんはすぐに背を向けた。コンプライアンスに厳しい妖怪で助かる。


「さて」


 僕は薬剤の監査に入った。間違いがないことを確認し、背筋を伸ばした瞬間──電話が鳴る。


「先日、そちらにファックスを送った田中ですが。届いてますか?」

「はい。田中久美様ですね」


 昨日調剤した患者さんからだ。念のため下の名前も確認し、了解を得る。


「お薬はご用意できてますが、どうなさいます?」

「外出の予定もないので……できれば送っていただきたいんですけれど」

「かしこまりました」



【薬局あるある】電話対応に慌てないよう、マニュアルを確認。

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