第170話 【番外編】アマビエさん、本デビュー

「そういえば、アマビエさんのグッズなんですけど」


 センセイがそう言うので、僕はジュースを噴き出しそうになった。あの在庫は、結局誰の目にも触れないよう薬局の奥に押し込まれている。


「今、グッズは増産難しいんですよ」


 製造を引き受けていた国がウイルスにやられている影響で、注文してもなかなか届かないのだとセンセイは語った。


「国内じゃ印刷所さんが困ってるみたいだし、この際同人誌に切り替えようかなと思って。アマビエさん、漫画は抵抗ないですか」

「正確な姿絵であれば……」

「良かった! いっぱい刷りますから!」

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