第139話 アマビエさん、まだ道中

「え! 知りたいです!」

「仕組みは簡単だよ。薬のヒートには、バーコードがついてるだろう?」

「あ、確かに」

「それを読み取って、処方と同じか確認するの。違ってれば警告音が鳴る」

「便利ですねえ」


 嬉しそうな事務の子をよそに、僕は余計なことに気付いてしまった。


「それは何を元に違うって判断するんですか?」

「レセコンに入力されたデータだよ」

「……もし、入力が違ってたら?」

「当然間違ったままだよ、機械なんだから」

「あ、やっぱり」


 そこまで頑丈なシステムではなかった。


【薬局あるある】といっても、あると安心感が違う。

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