第64話 アマビエさん、市場を知る

「予想外の高額? 保険があるだろう」

「新しい薬が出て、それが高かったりすると万単位になりますよ」

「保険ありで?」

「ありで」


 アマビエさんは、丸い目をますます丸くしている。


「だから、支払いの手段は多いにこしたことはないですね。アマビエさんの薬ならまずないですが」

「カードっていえば……」


 事務の子が、鉛筆を回しながら言う。


「ドラッグストアに処方せんを持って行けば、買い物に使えるポイントがたまるって話ありましたよね。あれ、もう実行されてるんですか?」


 僕は顔をしかめた。


【薬局あるある】薬の値段は、ピンからキリまで。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る