第26話 アマビエさん、励ます
「もう来るもんか。消えろ、化け物!」
「三十番キャンセルでーす」
事務の子は引き止めず、トドメを刺す。待合に安寧が訪れた。
「さ、順番にやれ」
「心得てます」
僕と薬局長は、ようやく患者をさばききった。
「アマビエさん、すみません」
「何故謝る」
「化け物扱い……」
「お前はクズに批判されたからって落ち込むのか?」
「いえ」
「我も頑張る。お前も頑張る。必要な時は我慢する。世の中はそういうものだ。精進しろよ」
アマビエさんは颯爽と帰っていった。持って帰るべき消化剤を残して。
【薬局あるある】投薬が終わった後の忘れ物に気をつけて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます