小学生の頃、雷の落ちたところを見た、と思う。落ちるところではない、落ちたところである。アスファルトに野球ボール大の穴が開いており、周辺には亀裂が走っていた。ところで、何故そこが雷の落ちたところだと思ったのだろう。

 落雷の瞬間は見ていない。少し見てみたい気もするが、とりあえず当時は見ていない。近くで落雷のようなものすごい音がして、まだ雨が降る中を飛び出していったのを覚えている。それが自分でなく、友達の家で、友達も一緒に飛び出したのもぼんやり記憶に残っているが、その友達の家が停電していたか、全く覚えていない。

 とにかく、私と友達は、その穴を見つけ、ここに雷が落ちたものだと確信した。何故かは分からない。穴から煙が出ていたような気もする。

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