ちょっと余裕があるときの

 最も困窮しているときに比べたら、今は多少の金があり、精神的にも幾分か余裕がある。とはいえ、事故にあって入院でもしたら、それで吹き飛ぶような余裕である。一カ月入院して、家賃と入院費を払って、さらに収入が途絶えたとしても、まあ、死にはしないだろうというだけの余裕が欲しい。


 余裕。

 精神的にはそれなりに。

 肉体的には多少の衰えというか、鈍りのようなものは感じるが、こんなものだろうという気もする。

 ふと、日曜の昼なんかに、ぼけーっとこれでいいのか、なんてことを考えたりする。いや、良かろうはずもない。私は何にもしちゃいない。だが、何をしたらいいのだ? 何をしたら栄光にたどり着ける? 文章がまずいなら本でも読むか? ストーリーが弱いから映画でも見ようか? そんなことをしてる暇があるなら一文字でも書いた方が良いか? 分からない。

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