奴隷

 奴隷は言いすぎたかもしれないが、知り合いがちょうどそんな状態になっている。いや、奴隷の方がましかもしれない。賃金を受け取らずに働き、貯金を切り崩している。まあ、家庭の事なんて金を貰うものでもないので、それは当然という主張もあるだろうが、そのために一日のほとんどの時間を使っているため、働きに行けないのはいかがなものか。断っておくが介護とか育児ではない。

 彼は本当に何を考えているのだろう。数万で良いから貰え、もしくはバイトした方がいい、というのだが、どうにもピンときていないようだ。心配というか、少し腹が立ったが、これも余計なお世話なのだろう。別に彼は今の暮らしに不満はなく、心配しろと言っているわけでもないのだから。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る